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MASH-ROOM Magazine

邦楽ロックのWebマガジン的なソレです。

果たしてきのこ帝国好きでシューゲ好きと言っていいのか

この間ある後輩に言われました。
「きのこ帝国好きって人がシューゲ好きって言ってたけどにわかっすよね!」

よくわかんない人には今知らない単語が2つ出て困惑することと思う。
説明しよう。

「きのこ帝国」ってバンドがいるのだ。


んでロックのジャンルに「シューゲイザー」っていうのがあるのだ。
フィードバック・ノイズエフェクターなどを複雑に用いた深いディストーションをかけたギターサウンド、ミニマルなリフの繰り返し、ポップで甘いメロディーを際立たせた浮遊感のあるサウンド、囁くように歌い上げるボーカルなどがシューゲイザーの一般的特徴として挙げられる[1]
つまり「きのこ帝国だけ聴いてシューゲイザー好きって言うのはにわかなのでは?」ってことだ。
検討していこう。

せやろな

まずひとつのバンドを聴いてそのジャンルを網羅したって言うのならそれはもちろん違う気がする。
せめて2,3個聞いとけばいいんじゃね?とは思う。OASISだけ聴いて「洋楽好きです」なんて言ったら洋楽ハンターどもに四肢切断されるぞ。
ロックのジャンルには様々な系統があるけど、その源流を知っていくことで「あ、なるほどこういう特徴があるんだな」ってわかるわけだし、今キミのiPodの中にあるアーティストもそういうの含んでる可能性がある。バンプだって細かいことを言えばUKロックも含むしグランジも含む。最近なんて打ち込みも含んじゃうからな。

じゃあシューゲイザーの源流。
本当に元を辿ろうとするとビートルズのいなたいところから始まったとか言う人もいるけどやっぱり最初はMy Bloody Valentine


・ふわふわしたボーカル
・よくわかんねえギター
・ハードコア的な爆音ではなく、もっと内向的な爆音

それがシューゲイザー。このバンドが始まりです。

シューゲイザー自体は90年代に生まれたジャンルなので歴史はそこまで深くなく、辿ろうと思えば十分辿れる深さ。
それでいてその異質さにファンも多く、現在の邦ロックにおいても影響受けてるよなって人は多い。
川谷絵音率いるindigo la Endもぜってえ好きだわ。

それでは件のきのこ帝国。

こちらの「ユーリカ」って曲、モロにガッツリシューゲイザー。あーちゃんは何やってるの?ギターの音怖いよ?


クロノスタシスって知ってる?知らない。
轟音ではないしリズムの使い方からも「この曲のジャンルはシューゲイザーです」とは言えないが、「シューゲイザーしてるバンドがR&Bやったら超良い感じになった」とはなるかもしれない。っていうかこの曲は2015年で出た邦ロック曲すべてにおいて最強だと思う(筆者独断)


「猫とアレルギー」
ここでこれまでのファンが「ん!???」ってなった。
「この曲普通やんけ!!」と。ラストあたりで「きのこ帝国らしさ」は垣間見えるがラストわずかのみだし。
これは「女性ボーカルの歌モノロックバンド」ではないか?

ここが問題。


猫とアレルギー



この「猫とアレルギー」というアルバム。
このアルバムが問題です。
問題って別に問題作ってわけじゃないんですけど、いえ、出来はいいんですよ。きのこ帝国が綺麗にまとまってて聞きやすいしずっと聴ける。
でも、今までの尖ったきのこ帝国ではまったくないんです。
轟音パートもぐっと減ったし、これまでにあった歌詞の暗さもない。
(暗い歌詞のきのこ帝国↓)

春と修羅
筆者はこの曲で心わしづかまれたんだけど、こんなパンチ聴いた歌詞を書いた佐藤はこのアルバムではいません。普通に恋愛っぽい歌詞でちょっと空間系多めの轟音がふっと聴ける、そんくらいにまとまってる。
もちろんそれはポップさがあって、多少なりとも轟音パートはあるし(きのこ帝国としての)良さを完全に潰したってわけでもないし、「良い作品」と言えるものではあるかもしれない。

でも「シューゲイザーと胸を張って言えるほどの作品か」と言われると首をかしげるかもしれない。
せいぜい「シューゲ要素も多少ある女性ボーカルの歌モノロックバンド」くらい。
このアルバムだけ聴いて「シューゲ最高や!」ってなったら、まあ、ね・・・ちょっと違うかな?おじちゃんはそう思うな〜?みたいな。

でも新曲は



先日発表された新曲MV「愛のゆくえ」



この曲はいつかのきのこ帝国を思わせる轟音ギターが凄まじい。美メロ佐藤ボイスに轟音ギターがマッチしてきのこ帝国の欲しかった進化が見えた。そう感じた。っていうか佐藤かわいいなおい。
シューゲ感はもちろんだし、歌モノポップとの共存もうまい具合にできている!

シューゲ感があるバンドはちょくちょくあれどガッツリシューゲにハマれるバンドって今良く見る名前の中にはあんまりなくて、きのこ帝国はシューゲイザー初心者へ聴いて欲しいバンドとしてとてもオススメできるバンドになっていると僕は思う。



つまり結論としては
「きのこ帝国好きなんでシューゲってジャンルも好き」
はにわかと一蹴するよりも、これからどんどんハマってくれそうなシューゲ予備軍として保護し教育すべきなのだ!!!!!!!!!!!

そのうちそいつのエフェクターボードが1畳ほどになりどんどんと機材が増え使うギターはジャガージャズマスターになり・・・・・・・・・・・

つまるところ仲間が欲しいんですよ。
シューゲイザー、夜中にイヤホンで聴きながら歩くととても気持ちのいいジャンルです。
徹夜明けに聞いたら溶け込むような気持ちよさです。
どうかこの気持ちのいい文化を好きになってくれる人がもっと増えますように…

余談:アルバム買えてねえから誰かください