MASH-ROOM Magazine

邦楽ロックのWebマガジン的なソレです。

俺たちはもうエモーショナルに飽きた

はい、嘘乙。お前この間と言ってること逆じゃねえか。

 

はいちょっと待ってください、嘘じゃないです。今日はそういうテンションなんです。人間たまにはそういうこともあるじゃないですか。

 

これは先日、バンド仲間の車に乗ったとき起こったことなんですけど。

その友人は最近MOROHAに激ハマりしていまして、

www.youtube.com

別に今日の記事はMOROHAの話じゃないし、わかんない人は上の動画見てほしいんだけど。まぁ、めっちゃエモーショナルなポエトリーラップなユニットなんですよ。

その友人はメロコアバンドのギターやってる奴なんだけど、こいつ急に日本語でド重いの聴き出したとかまぁそういうことも思ったんですけど、

 

まさかの音楽雑食生物の僕がね、「ごめんこれ無理だから曲変えて」って言ったんですよ。あれ?俺なに言ってんだろうなこういうの好きなはずじゃ・・・?

 

 

日本語エモすぎ問題

もちろんMOROHA自体を初めて知ったわけじゃない。

なんならそいつが聞き出す前から普通に知ってたし、「今更っすかw」みたいな傍迷惑な優越感すら持ってた。最初はね。

でもなんか、こう、サビまでいったときに「重すぎ…」ってなって、変えてって言っちゃった。

 

ふと考えたときに日本語詞の曲って『喜怒哀楽』の『怒』とか『哀』成分が多いのばかり。

そもそも侘び寂びなんて思いっきり『寂しい』って字が入ってる。あるものがなくなったときのあの感情を「寂しい」と表現するのが日本語。ただの「Sad...」じゃないワケよ。

 

千の風になって」だってさ、「私のお墓の前で泣かないでください」って言うじゃん。自分の死んだ後のことだよ?悲しいじゃん。え?普通に泣くよ?

会いたくて会いたくて震える西野カナだって、明らかに喜怒哀楽の怒と哀。「は?マジ会いてえんすけど?キレそう。ってか無理。死ぬ」もうそんな感じ。そりゃ震えも止まらんわな。

 

こう考えるとなんかもう、日本語ってエモーショナルに溢れかえってるのだ。

エモーショナル中毒日本人。朝から電車も人身事故で止まりますよそりゃ。

 

僕個人に至っては、鬱コンテンツを主食にしている生き物だからもう大変。

「ん〜〜〜〜〜っ!いい朝!おはよ!さ〜て朝のミュージックタ〜イム☆」って言いながら「豚の皿」の冒頭の不穏なピアノを部屋に響かせる、そんな生き物。

www.youtube.com

普段からエモーショナルを摂取しすぎたせいで、ちょっと胸焼けが起こるそんな日があったわけです。

そういえば友人に生クリームが好きすぎて摂取しすぎたせいで、口に入れると嘔吐するようになったなんて人もいる。人間、限度がある。

「今日飯行こうぜ」「いいよ」のテンションでエモーショナルで殴られたらちょっと違うんだよ。もうお腹いっぱいです。家系ラーメンしか入りません。

 

たまにはお気楽に生きようぜ

そんな人がもしかしたらいっぱいいるのかもしれない。だから最近オモシロ音楽が流行ってるのかもしれない。

 

www.youtube.com

今日の推したい音楽はコレ、ONIGAWARA

 

これほど「殴りてえ」って感情が沸くMVあるか・・・?「How are you」のコーラスむかつきすぎませんか?あっヤバいこれ『怒』じゃん違う違うそういうことが言いたいんじゃなくて。

 

ONIGAWARA、「全力でJ-POPをやる」という意気込みで始まったユニット。

さらっと聴いたら「キャッチーすぎてうけるwこのデブおもろw」ってなるし、ふか〜く聞いてみると随所で見れるJ-POP性に舌を巻いてしまう、結構ハイセンスなユニットなんですけども。

そのスーパーのBGMみたいなギターの音どうやったら出せるんですか。草。

 

youtu.be

これとかただのKinKi Kids。目をつぶって「90年代後半のジャニーズだよ」って言われたら信じます。でも目を開けたら澄まし顔のデブがいて二度見します。

 

もちろんONIGAWARAにも日本語である以上、スパイスとして『怒哀』は含まれてて、

 

www.youtube.com

「チョコレイトをちょうだい」は言わばモテない男子の悲痛の叫び。

でも、MOROHAの叫びとの度合いが違いすぎる。

MOROHAの『怒哀』が中島哲也監督の映画なら、ONIGAWARAの『怒哀』はちびまる子ちゃんのソレ。終わり際にトホホ〜で済まされるソレなわけです。

そりゃ面白おかしく見てられるってワケ。気にするほうがバカ。「チョコレイト、もらえないよね…わかる…鬱…」ってなるやつおるの?

 

何が言いたいかって、ONIGAWARAはある種疲れた日本人の心に染み入る一つの形の音楽を作り出したんじゃないですか。

リバイバルなJ−POP、もしこの音楽がド真ん中の時代にやっても「へえこういうのあるんだ」で終わったかもしれないけど、今やることでそのコミカル性まで浮き彫りにして印象に残せる。

 

たまには僕、こういうので日々を生きたいなって思いました。

多分このアルバム、買います。