MASH-ROOM Magazine

邦楽ロックのWebマガジン的なソレです。

楽器をやってる人とやってない人でギャップがすごいシリーズ『橋本絵莉子』

バイト行く前にどうも長文が書きたくなって筆を手にしましたどうも筆者です。

「シリーズ」なんて言いつつもシリーズ化するかどうかは未定です。

 

はてさて、僕も気づけばギターを手にして早10年ほど。

作曲に関しては8年。

演奏していくとたま〜に感じるのが、楽器を弾いたことない人との感動の差。

いやこれ日本語にしづらいな。

なんていうか、こう、「こいつのここのギターやべえんだよな!!」つってもやっぱやってないとわからないじゃないですか。「ふーん」で終わるじゃないですか。

実際僕もギターとベースはわかるんですけど、「もしかしてこのドラムすごいんじゃない!?」ってドラマーに言うと「いやそれ超簡単やし結構誰でもやってるよ」とか

「ここのピアノめっちゃすげえから」って言われても「ポロリロリンって鳴ってる」ってしか言わないときあるんですよ。

 

そういう感動をね、うまく言語化して伝えられたらすごくないですか?多分ムリだなって今ここまで書いて思ったんですけども。

 

というわけで今日はチャットモンチーのギターボーカル橋本絵莉子のギターやってる人とやってない人の感動の差を説明できればいいな…ムズいな…できるかな…

 

 

作曲家としての橋本絵莉子

チャットモンチーって言うと皆さんご存知の「シャングリラ」

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まずこれがやべえんですよ。

 

まずチャットモンチーの楽曲制作の手順から説明します。

普通、というかよくあるバンド楽曲の製作は、

伴奏をフワッと作る→歌を作る→楽器隊のフレーズを固める

って感じが多いと思います。

その他にも、なんにも空っぽな状態でセッションで作るバンドやサビだけガッチリ作ってから他に手をつけるなんてのもあります。

んでチャットモンチーの制作の手順は、

メンバーみんなで歌詞を持ち寄る→えっちゃんが弾き語りする→周りの楽器隊を固める

なんですね。

よーーーーく考えてみてください。はい想像して。

あなたの目の前に誰かが書いたポエムがあります。

そっから「あ、このポエムは(曲にしたとき)速いな」とか「サビこれだな」とか「ちょっと高い音から始めようかな」とか思いつきます!?!?!?

詩を先にすると「ここがAメロ」なんて区分もやりづらいのでポップソングを作ろうとするとちょっと難易度が上がるんですよ。

それをやってのけるのがこの橋本絵莉子嬢というわけです。

 

さてシャグリラを例にすると

シャングリラ 幸せだって叫んでくれよ

ときには僕の胸で泣いてくれよ

シャングリラ 夢の中でさえ上手く笑えない君のこと

ダメな人って叱りながら愛していたい

 

 

ここのサビが「詩が先」だから起こりうる自体がすでに起きていて、そしてそれを形にしているえっちゃんの凄さがあるんです。

 「幸せだって叫んでくれよ」→「ときには僕の胸で泣いてくれよ」

「夢の中でさえ上手く笑えない君のこと」→「ダメな人って叱りながら愛していたい」

の文字量、単純に違うじゃないですか。

これは曲先だと起こり得ない現象です。だってもうリズムと小節の数が決まってるんだもの。

詩が先だとこういう現象が起こってしまうわけです。気持ち良いリズムと言葉の文字量が合わなくなってしまう。

でも聞いてください?シャングリラのサビ、気持ちよくないですか?

これ、ちょっと変拍子を混ぜて、文字量を調節してるんですよ。

それでサビというものを成立させている。

ああもうほんと言語化できなくてつらい。

 

こういう「詩が先」で起こってしまう「いやこれ無理だろ」ってところをグイッと楽曲にしてしまうのが作曲家としての橋本絵莉子の魅力だと僕は思います。

 

 

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チャットモンチーを弾いてみてよく思うことがあります。

めちゃめちゃコードが少ない。

これすごいんですよ。

 

コードっていうのは和音のことで、まぁ僕が言いたいのは「曲を構成する音の変化が少ない」っていう意味です。

上記のとび魚のバタフライはAメロは2つの音です。DとA、それをジャッジャカしてるのみ。ドシンプル。

スリーコードパンクなんて目じゃない。だって2つですよ?2つの音だけでこんなかわいく歌えますか?創造力強すぎるだろ。

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僕がチャットモンチーで一番好きな曲はこの「コスモタウン」なんですが、これはBメロ以外、リフもAメロもサビも2つのコードです。潔さが男か。

 

ギタリストとしての橋本絵莉子

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橋本絵莉子の弾くギターソロに疑問を感じたギタリストも多いんじゃないでしょうか。俺だけじゃないことを祈る。

「そっからそう飛ぶの???」みたいなことが多いんですよね。上記の風吹けば恋もそうだしシャングリラもそうだし。

ギターソロが”ギターソロ然”としてないのが彼女の魅力。

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この曲もエモめに大サビ決めてこのままのテンションでラストいくかと思いきや、テロテロリ〜ン♪とかわいい単音弾きが入る。

いやね、またこれがチャットモンチーらしさを作る一つのスパイスになってるんですよ。

随所で見られる、唐突なテロテロリンなかわいい単音弾き。

これが彼女のギタリストとしての不思議な、素敵な魅力を構成しています。

 

ここまでは3人時代の話です。

 

ここまでは3人時代の話です。これ大事。

ドラムのくみこんが抜けたのは2011年。は?嘘もう5年以上経ってんの?

そこから2ピース→様々なサポートメンバーを入れた4ピース(以上)、ときて

現在はエレクトロな電子音+2ピースという構成もしてるそうな。

僕は結構追ってましてですね、2ピースのも楽しみにしててアルバム聞きましたし、4ピースのもマジかってなって超聞いてます。

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日本のガールズバンドとして、最高峰にいると僕は信じています。

知ってますか?女性ロックバンドとしては最短で武道館に立ち、しかもそれはプリンセスプリンセス以来の客入りとなったこと。

つまりはそういうことなんですよ。Silent Siren?は?あんなもんお遊びじゃ

 

ちょっとでも彼女たち、彼女の魅力をこの記事で言語化できたなら幸いです。